カテゴリー「書籍・雑誌」の9件の記事

2008.02.27

会計3部作


日本の多くのサラリーマンにとって通勤電車の中というのは貴重なプライベート時間ですが、ここ3日間ぐらいくまさんのお供をしたのが、この会計3部作(と勝手に名付けましたけど)です。「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」では、ほんと、さおだけ屋が潰れない秘密を知ったときには、あまりの衝撃の事実に椅子から落っこちそうになった(心の中で、、)ほどでした〜。「食い逃げされてもバイトは雇うな」「なんて大間違い」では、第1作ほどの衝撃はないですが、「言いにくいことをズバリと言っている爽快感」みたいなことは味わえますねぇ。正直、この本で書かれていることは、何十年も会社勤めをしている人からしてみれば、無意識のうちに感じ取っていることでしょう。くまさんなんて、一日の大半は、禁じられた数字と戯れているものですもの。でも、なんとなく知っているということでも、こうやって活字になることで、あるていど整理されて、そういうことだったのかと自分も納得する効果はありますね。
学生から社会人になる節目の人には、ぜひ読んで欲しいなぁと思いました。
ま、末永く手元に置くタイプの本ではないので、たぶん、半年もしたらブックオフにでも売るつもりですけど、知識としてはずっとのこるだろうと思える本です。
しばらくは、新聞やテレビのニュースも、いままでとは違った受け止め方をするだろうなと思ってます。

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2007.05.27

口語訳 古事記


最近、仕事が忙しくなって、ほとんど本を読む時間もなくなってしまいました~。(∋_∈)
そんな中で、出張で新幹線に乗っている時間が、唯一の読書タイムとなっております。で、最近の読み物は、「口語訳 古事記」(三浦佑之 文春文庫)です。もともとハードカバーが出たのが2002年ですから、いささか古い本ですけれどね。

イザナキとイザナミによる国生みの話から、葦原の中つ国を巡る天つ神と国つ神の争い、ヤマトタケルの活躍などの古事記の世界が、読みやすい口語体になってます。くまさんは、実は、神話民話大好きなので、記紀の世界に出てくる神社などをめぐりあるいたこともありますから、読んでいるとそのときの風景がよみがえってきて、なんだか懐かしい気がしますね。こういう本を読むときは、無理に論理的な解釈や、現代に通じる教訓などを探し求めたりしないで、単純に、英雄譚として楽しめばいいと思いますよ。古代の神々の、あまりの人間くささに、にやりとしながらね。

いつか定年退職したら、記紀を巡る旅を再開してみたいと願っております。

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2007.04.07

百億の星と千億の生命

かなり以前に買っておいた「百億の星と千億の生命」(カール・セーガン著 新潮社)を、ようやく読み終えました。別に読みにくい本というわけではなくて、ただ単に時間がなかっただけなのですけどね。
この本はセーガン博士のさまざまなエッセイや講演をまとめたもので、1996年10月に自身の身体の症状(骨髄の異常)についてのエッセイがあり、1997年2月に、彼の妻による亡き夫への想いを綴ったエピローグがつくという、本当の遺作です。それだけに、最後のエッセイには、涙腺を刺激するものがありますが、セーガン博士は、今日問題になっているさまざまな現象に対して、科学者らしく、いろいろな提言をしています。多くの人が避けて通りたい妊娠中絶の問題にしても、ある意味、非常な勇気をもって、中絶を法律で認める時期の提言をしています。(すなわち、ヒトは、いつからヒトとして認められなければいけないか?)また、石油エネルギーに変わる代替エネルギーの問題や、宗教と科学の問題、重要な事項の選択の方法、とりわけ地球温暖化の実際などに多くのページを費やしています。
セーガン博士といえば、くまさんが大好きなのは、「コスモス」というTV番組でした。確か、宇宙の始まり(ビッグバン)を1月1日とした場合、人類の歴史なんて、12月31日の午後11時ぐらいからしかはじまっていないという「宇宙カレンダー」を最初に見せてくれた番組だったと思います。あの番組、幸いにも今ではDVDで気楽に見ることができます。くまさんを、理科好き、科学好きにさせてくれた素晴らしい番組でした。また、映画「コンタクト」も大好きです。
科学や、環境問題などの活動をすると、実際にはいろいろな抵抗勢力の圧力もあり、言うに言われぬ苦労もあると思いますが、セーガン博士の目はあくまでも人間に優しく、最後には信用しようとする姿勢が読む側にも伝わってきます。いろいろな提言の中には、やっぱりアメリカ人的な考え方もあって、全面的に賛成できないところもありますが、それでも、偉大な科学者の1人であったことには間違いありません。というより、くまさんも、セーガン博士のような生き方をしてみたかったなぁーって、漠然と羨ましがっております。
彼は、21世紀を見ることなく世を去りましたが、彼の作製した黄金のレコードは、今でも惑星探査機ボイジャーにのって、10億年の宇宙の旅に出ています。おそらく、太陽系が滅亡しても、なお、飛び続けているのでしょう。百億の星と千億の命に満ちあふれた宇宙の海を。

ちょっと、お酒でも飲んで、ベランダから夜空を見上げてみますか、、。(あ、今夜は雨か! シオシオ、、、)

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2006.12.07

邪魅の雫(講談社)

<ようやく読み終えました。京極夏彦さんの、妖怪シリーズ?の最新刊です。あいかわらず、ほとんど昔の枕ではないかと思うぐらいの分量(新書サイズで817枚!)ですねぇ。くまさんは、だいたい、通勤電車の中で読むのですが、よっこいしょとかけ声とともに取り出さなければいけないほどの重さでございます。
さて、肝心の中身ですけれど、もちろん、ここでバラすわけにはいきませんが、なんとなく、シリーズのファンならば、カラクリが途中で想像つくのではないかな。(細かいところまでは、さすがに思いつきませんでしたが、、)今回は、今までとことなり、至極まっとうな事件ばかり起きるのですが、かえってそれが、薄ら寒い恐怖となって、読んだ後にいろいろ想像できる物語です。くまさんだって、あの雫があれば、もしかすると、、、、。

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2006.05.18

僕らは星のかけら


実を言うと、くまさんは、科学オタク(本当のところは、理解していないにもかかわらず、理解した気になるのを楽しむタイプ)なのです。だから、こういう本は大好きなんですねー。
この本は、科学史を解説したものですが、あるテーマに絞っているところが特徴的です。それは、宇宙の構成物質の素となった原子というものの発見と、さらに、それが作り出されるメカニズムが、ほぼ解明できるまで。時間にして、古代ギリシャから1987年の超新星出現にいたるまでを取り扱っています。
テーマを絞ったことで、一種の推理小説のような感じになって、謎が一つとけると、さらに謎がでてきたり、まったくの偶然で解決策が見つかったとおもうと、未だに解けない謎が残っていたりと、どんどん先へ読み進めるようになっています。
しかも、登場する科学者は、どれも生身の人間で、欲もあれば、見栄もあるし、運のある人、不運な人など、人生のドラマは、普通の人と同じように降りかかってくるものだとわかります。科学の進歩というのは、誰か神懸かり的な天才が、すべてを見通す理論を、ポンと出すわけではなく、実に地道な努力と、ある程度の運によって、すこしづつ積み上げられていくものだあることがわかります。
広島や長崎の悲劇や、テェリノブイリにいたる人類の負の遺産のきっかけが、1896年3月1日のパリの天候にあったことや、世界で一番キザなプロポーズなど、トピックスもおもしろい。
けれど、本当に驚くのは、今、見えている、この世界が、実に絶妙なバランスによってなりたっているという事実です。それは、奇跡とよぶのもはばかられるほど、恐ろしく希な組み合わせだということ。そして、人間を含めたすべての物質が、ビックバンや恒星によって作られたものであるという事実。自分の手をかざしてみれば、そこにある元素の一部は、銀河系の誕生以前に宇宙でつくられたものであり、宇宙の始まりから連綿とつづく連鎖反応によって維持されているものだという事実。

毎日の生活に追われて、夜空を見ることが少なくなってきたと思ったら、こういう本を読むのもいいことだと思います。人生の別の面を感じとれるかもしれません。

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2006.04.27

国銅

国銅
帚木 蓬生 (著)  新潮文庫

奈良の東大寺の大仏といえば、国宝であり、おそらく奈良京都の修学旅行には、かならず組み入れられる名所ですよね。開眼供養されたのが752年といいますから、1250年以上前になります。(まあ、実際には、当時のまま残されているのは、台座の一部ぐらいしかないそうですが、、)
この小説は、長門周防の地(今の山口県)で、その大仏に使われた銅を鋳造していた国人(くにと)という若者が、東大寺まで徴用され、大仏を作り、また長門に帰っていったという、それだけの話です。難しい謎解きも、どきどきするサスペンスも、もちろん、うれしはずかしエッチシーンも、ほとんどありません。
しかし、読み進むにつれて、まるで、自分が当時の世界に実際に行って、国人とともに平城の地を歩いているような錯覚におちいってしまいます。細かい描写の一つ一つが、丁寧に描かれているので、本当に、当時の人々の暮らしはこうだったのだろうと思わせるだけの力があります。もともと、お医者さんだった作者らしく、薬草のことなどが細かく紹介されており、随所に「へぇー、そうなんだー」というトリビアがあります。国人が行くのは陸路だけではなく海路もあり、古代の船旅の様子や、行商の仕方などの描写が、うまくなされています。

ですが、くまさんの心に残ったのは、そういう知識や描写のうまさだけではありません。それは、歴史の中に埋もれてしまうような、ちっぽけな人の力が、複雑に絡み合って、大きな歴史を作っているということです。確かに、大仏建立は、それこそ歴史に残る偉業でしょう。しかし、それを成し遂げたのは、国人のような取るに足らない人足たちであり、銅を作るもの、運搬するもの、彫刻するもの、計算するもの、警備するもの、、いろいろな人たちの力があってのことだ、という、当たり前の事実。たとえば、今、このホームページを見ることができるのも、パソコンを作る人、ディスプレイやCPUを作る人、それらの素材となるシリコンを作る人、運搬する人、インターネットを考えた人、サーバーを運営する人、電気を安定して送っている人、、、それこそ、何千何万という人々の力によって、はじめて成り立っているのですよね。逆に言うと、くまさんの仕事だって、それこそ、小さなことだけども、やはり、この日本を、この世界を形作るのに必要なものだ、ということです。

とくに、この春、社会人になったひとたちに読んで欲しいなぁって思いました。自分の仕事が、どんなにちっぽけなものに思えたとしても、それは、この世にかならず必要なものなのだから。

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2006.02.01

快楽の封筒

今日、出張帰りの新幹線で全部読みました~。短編集なので、すぐ読めます。うーん、70点ぐらいかなぁ。
気に入ったのは、「アドニスの夏」「母へ」ですね。

アドニスの夏」は、まるで、少女マンガのような設定で、読みながら顔の半分以上の目をした女の子が浮かんできましたよん。ストーリーは、女性の理想とする初体験とでもいいますか、、女の子は、きっとこういう初体験を夢見てるのかなーって思いました。(違うかな?)

母へ」は、娘と母親という、男にはとうていうかがい知れない関係が興味津々でしたね。エッチ表現も、妙に現実的というか生々しかったし、、。こういうのは、男性作家にはかけないエッチだなぁって思いましたです。

いわゆるポルノとは違いますから、エッチ部分の分量は少ないですけれど、そこにいたる過程が丁寧に書かれているのは、さすが直木賞作家ですねー。あと、きちんとした結末というのがない話が多いんです。だから、読み終わったあとも、いろいろ空想して楽しめますです。(^^ゞ

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2005.12.31

ハッピーくまライフ

2005年も、もう暮れようとしております。今、くまさんの部屋の窓からは、灯油の出張販売の声が聞こえております。
昼間入ったファミレスのガストでは、隣のボックス席に女子高生が6人ほどいて、人の悪口だの、彼氏の自慢話だの、ローカルゴシップネタで盛り上がっておりました~。しかも、「私たち、4時間ぐらい話してるわね」とか、「あと1時間ぐらい平気」とか、時間が有り余っている若者だからこそ言える言葉に、うらやましいやら、我が身が情けないやら、、。え、べつに聞き耳をたてていたわけではありませんよー。自然と聞こえてきてしまうのであります。
それはそうと、今年のベスト本といえば、もちろんハッピーくまライフですね。まるで、くまさんの日常を遠隔カメラで捕らえているかのような正確さ!あまりにぴったりしすぎて、ちょっと怖いくらいでありますが、、。
ただ、このくま君、けっこう贅沢な暮らしで、2階建ての家に一匹で住んでいるところなんかは、くまさんとは大違いですけどね。あと、在宅勤務ではないし、、。でも、その他の点では、全面的に賛成なのであります。
今年もいろいろとありましたけど、あと7時間ほどで来年ですが、この本のくまさんのように心静かにすごせたらなぁと思いますよー。本の帯にもありました。「きっと明日、いいことがあるよ。」って。
ではまた、来年、お会いしましょう!

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2005.08.18

ホーキング 虚時間の宇宙

出張で、2時間新幹線に揺られていることが多いので、けっこう駅の本屋で衝動的に本を買ってしまいます。最近買ったのが、ブルーバックス(懐かしい!)のホーキング 虚時間の宇宙です。ホーキングとは、もちろん、車いすの天才・ホーキング博士のこと。ALSという不治の病にかかり、一生車いすの生活で、手もうごかせず、話もできないながら、特に、ブラックホールや特異点、宇宙の始まりなどの研究で知られています。くまさんは、おおざっぱに彼の業績はしっていましたが、正直、どことなくとらえどころのない人だと感じていました。ニュートンや、アインシュタインのような、なんというか、親しみやすさがないのです。その謎が、この本で、ちょっとわかったような気がします。この本によると、ホーキングは、徹底的な実証主義者であり、本物の宇宙がどうなっているか、などという問題にはさして興味がなく、「この仮説を満足するには、この前提を適応したほうが有効だ」という感覚で研究をしているらしいんですね。この宇宙の成り立ちを、なにがなんでも解明してみたい!という強い欲求ではなく、理論の美しさ、有用性にこそ重きをおくという人だとか。ここらへんが、ちょっととらえどころのない人という印象だったのかもしれません。
ま、それでも、彼の理論は、非常に面白いです。現代では、ホーキングの業績は、ほぼ過去のものとなっているようです。くまさんは、4次元までは、なんとかついていけますが、10次元とかの「超ひも理論」には、まるでイメージがわきません。でも、未来の子供たちは、「地球はまるいんだ」と同じ感覚で、「超ひもで、世界は結びつけられているんだ」と、あっさり理解してしまうんでしょうねぇ。

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